(2/4) 第23回CES21講演会「ナノ粒子利用技術の最新動向」(大阪市立大学文化交流センター)

主催

化学工学会関西支部CES21

協賛

日本薬学会近畿支部、日本化学会近畿支部、近畿化学協会、日本生物工学会、粉体工学会、日本粉体工業技術協会

2001年にアメリカの国家戦略研究目標に掲げられて以来、ナノテクノロジーへの関心が急速に高まり、10年を経た現在も活発な研究、開発が行われています。中でもナノ粒子合成、利用技術はナノテクの根幹を成し、その応用分野は触媒、光学材料、電子材料、環境、バイオ、医療など多方面に広がっています。本講演会では、医療、ライフサイエンス分野におけるナノ粒子利用技術に焦点を当て、薬剤の微粒子化からDDS、細胞のターゲティングまで、企業・大学の研究者の方々より最新の研究・開発動向についてご講演いただきます。多数の皆様のご参加をお待ち申し上げております。

日時

2012年 2月 3日(金)11:00~16:40

大阪市立大学文化交流センター
(大阪市北区梅田1-2-2-600 大阪駅前第2ビル6F Tel.06-6344-5425)
<交通>JR「大阪駅」「北新地駅」,地下鉄・阪急・阪神「梅田駅」の各駅から徒歩約5分

プログラム

1. 「がん中性子捕捉療法のためのナノデバイス型原子送達システム」 (11:00~11:50)
   神戸学院大学薬学部 物性薬学部門 准教授 市 川 秀 喜 氏

 中性子捕捉療法(NCT)は、放射線増感元素を用いたbinary systemによるがん放射線療法の一種である。通常の放射線療法と異なり、NCTでは放射線照射範囲をミクロンレベルに限局できるため原理的には腫瘍細胞のみを選択的に殺傷できるという利点を有する。NCTにおける治療効果の鍵となる要因のひとつは、増感元素の腫瘍への選択的高濃度集積技術の開発にあり、本講演では、ナノ粒子を利用したNCT用増感元素送達システムに関する演者らの研究を紹介する。

2.「金属酸化ナノ粒子と物理的励起を併用したラジカル発生システムを用いた
  細胞損傷システムの構築」
 (11:50~12:40)
   神戸大学大学院工学研究科 応用化学専攻 准教授 荻 野 千 秋 氏

 光触媒として認識されている二酸化チタンは紫外線励起によって選択的にラジカルを発生する。このラジカル(活性酸素種)は細胞に損傷を与えることが明らかとなっており、ガン細胞の選択的損傷に向けた有効なアプローチである。本講演では、二酸化チタン、更に、近年見出した、他のラジカル発生手法についても紹介したい。

3. 「PLGAナノ粒子のDDS製剤・デバイス、並びに化粧品への応用」 (14:00~14:50)
   ホソカワミクロン(株)マテリアル事業本部
     製薬・美容科学研究センター 研究センター長 辻 本 広 行 氏

 当社は2004年から乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)のナノ粒子を利用したDDS製剤・デバイスの受託研究を行っている。本ナノ粒子に薬剤を封入すれば、ナノ粒子の組織への浸透・粘着性や、加水分解作用によって、疾患部位での薬剤の吸収性を高めたり、徐放性を発現できる。本講演ではPLGAナノ粒子の臨床応用へ向けたいくつかの製剤アプリケーションの紹介と共に、DDSコンセプトを取り入れた化粧品・育毛剤への応用も紹介したい。

4. 「噴霧乾燥による難溶性医薬品の非晶性粒子の調製」 (14:50~15:40)
   第一三共(株)サプライチェーン技術部 原薬グループ 石 津   洋 氏

 経口医薬品の体内の吸収は、主に製剤の崩壊、薬物の溶解、吸収部位への拡散、及び消化管膜透過の過程から成る。難水溶性医薬品の場合、特に溶解過程が律速となって吸収速度に影響するが、化合物の固体物性を適切に制御することによって、溶解性の改善が可能となる。本講演では、難溶性経口医薬品の固体物性制御の一例として、糖尿病薬トログリタゾンの噴霧乾燥による非晶化製法とその工業化について紹介する。

5.「磁性ナノ微粒子を用いた細胞機能解析」 (16:00~16:50)
   名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻 教授 本 多 裕 之 氏

 正電荷脂質を含むリポソームで被覆した磁性ナノ微粒子は細胞に対して無毒で、かつ100万個レベルで細胞に取り込まれ、外部に設置した永久磁石で容易にハンドリングできる。我々はこの技術を用いて、少数の細胞を磁気誘導し、細胞の増殖や浸潤などが評価できる細胞アレイや細胞の分化増殖条件を最適化できるデバイスの開発に取り組んでいる。本講演では、このシーズを用いた我々の医工連携研究の内容を紹介する。

参加費

主催・協賛団体会員9,000円,大学・官公庁7,000円,学生3,000円,会員外10,000円
  (消費税、テキスト代含む)

定員

60名(定員になり次第締切)

申込方法

用紙に標記タイトルを題記し,1)氏名,2)勤務先(所属,役職),3)会員資格,4)連絡先(郵便番号,住所,電話番号),5)送金方法、予定日を記入の上,E-mailまたはFAXでお申し込み下さい。参加費は現金書留または銀行振込(りそな銀行御堂筋支店(普)No.0405228 「社団法人化学工学会関西支部」名義)をご利用下さい。
*参加者には,参加証をお送りします。(1月下旬)

申込先

〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4 大阪科学技術センター6階
  (社)化学工学会関西支部
  TEL:06-6441-5531 FAX:06-6443-6685 E-mail: apply@kansai-scej.org


第23回CES21講演会
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