先端材料を支える単位操作シリーズ 「膜材料・膜分離の最前線」[オンライン配信]

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主催

化学工学会関西支部

協賛

近畿化学協会、高分子学会関西支部、日本化学会近畿支部、日本機械学会関西支部、分離技術会、有機合成化学協会関西支部

本セミナーは「先端技術を支える単位操作」シリーズとして開催いたします。先端的な技術を開発するためには生産・製造を支える要素技術が不可欠であり、とくに化学工学の単位操作に立脚した生産技術は日本のものづくり技術を支える基盤となっています。
膜分離は液体や気体から特定の成分を選択的に分離する単位操作の一つであり、省エネルギーの観点からも、蒸留や吸着などに代わり得る分離プロセスとして注目されています。近年、様々な膜分離プロセスが実用化あるいは実用化の一歩手前までの進展をみせています。その背景には、膜材料とプロセス開発の発展が大きく寄与しています。本セミナーでは、水処理や有機溶媒処理、二酸化炭素分離など多岐に渡る応用事例を、膜材料の発展やプロセス化に至るまでの開発などを交えて最先端でご活躍されている方々からご講演いただきます。今回は、新型コロナ感染症の影響を受けオンライン(Zoom)での開催になりますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。全国から多数のご参加をお待ちしています。

日時

2021年11月29日(月)13:00~17:10

開催形式

オンライン配信(Zoom利用)

プログラム

13:00-13:50

1.神戸大学先端膜工学研究センターにおける膜工学研究紹介
神戸大学先端膜工学研究センター 教授 松山 秀人 氏

講演では、膜を用いた水処理および有機溶媒分離に関する先端膜工学研究センターの取り組みを紹介したい。世界的な水不足を解決する手段としては、膜技術がその根幹をなすものと言え、膜を用いた水処理は現在多くの関心を集めている。RO膜に代わる新しい水処理法である正浸透膜(Forward Osmosis Membrane,FO膜)法について言及する。また膜分離技術を有機溶媒系での液相分離に応用できれば、蒸留法に比べて大幅な省エネルギー化が可能となる。ここではこのような膜による有機溶剤の直接分離についても紹介する。

13:55-14:45

2.耐ファウリング性RO膜の調製とスパイラル型膜モジュールの機能
信州大学先鋭領域融合研究群 先鋭材料研究所 特別栄誉教授・特別特任教授 遠藤 守信 氏

架橋芳香族ポリアミド(PA)とカーボンナノチューブ(CNT)あるいはセルロースナノファイバ(CNF)とで界面重縮合によってナノ複合逆浸透膜をポリスルフォン製多孔質支持層上に形成した。CNT/PAおよびCNF/PAのナノ複合RO膜は、耐ファウリング性などの優れた機能を有し、そこでの機能発現メカニズムを明らかとしてきた。これらのRO膜を使って海水淡水化、超低圧高透水性POU、工業用超純粋用等としてスパイラル型モジュールを構成して優れた特性を実現した。ここではかかるロバストRO膜の機能発現とスパイラルモジュールの期待される応用について紹介したい。

14:50-15:30

3.耐有機溶剤性中空糸膜の開発
ユニチカ株式会社中央研究所 グループ長 小野 貴博 氏

分離膜は現在、水処理・食品・製薬分野等で広く普及しているが、有機溶剤系で使用できるものはほとんど無かった。当社では、ナイロンを用い、有機溶剤に耐性のある中空糸分離膜を開発した。これにより従来蒸留や遠心分離で行われてきた分離プロセスを膜分離法に置き換え、省エネ化や安全性を高めることができると考えられる。今回は、ナイロン中空糸膜の特徴や応用例を紹介する。

15:35-16:15

4.高性能水処理膜の研究・開発
東レ株式会社地球環境研究所 主任研究員 花田 茂久 氏

世界的な水不足が叫ばれて久しい中、膜処理技術には更なる高品質・低コスト・省エネ化が求められている。本講演では、限外ろ過(Ultrafiltration, UF)膜、膜分離活性汚泥法(Membrane Bioreactor, MBR)を中心として、最新の研究・開発状況について述べる。

16:20-17:10

5.低コストの二酸化炭素回収膜技術を構築する
京都大学 高等研究院 物質・細胞統合システム拠点 教授 Easan Sivaniah 氏

京都大学のPureosity Groupでは、過去8年間にわたり、膜を用いた二酸化炭素の回収技術の開発を行ってきた。これら開発の進捗状況とその後の大学発ベンチャー企業である㈱OOYOOへの技術移転について説明する。技術的な難しさ、CO2に必要とされる特性の評価、コスト効率、そして技術の将来的な改善点などを紹介する。

申込締切

11月19日(金)、ただし、定員90名になり次第締め切ります。

参加費

主催・協賛団体個人正会員:14,000円、主催・協賛団体所属法人会員:16,000円、大学・公設機関:7,000円、学生会員:3,000円、会員外学生:5,000円、会員外:29,000円(テキスト代・消費税込)

※主催・協賛団体の他支部に所属の場合でも主催・協賛団体所属会員としてお取扱いします。
※会員外の方へ
化学工学会正会員に入会されると19,500円《参加費14,000円+2021年度年会費下期(9月~2月分) 5,500円含》でのご参加となります。詳しくは下記にお問い合わせ下さい。

申込方法

Web上の『参加申込フォーム』よりお申込みください。
参加費は、銀行振込[りそな銀行御堂筋支店 普通預金No.0405228 名義 公益社団法人化学工学会関西支部]をご利用ください。

注意事項
・オンライン配信ツールは「Zoom Meeting」を利用します。 Zoomアプリのダウンロード、Webブラウザでご参加が可能です。Zoomのアカウントを作る必要はありません。
・本講演は全てライブ配信となりますので、開催日時のお間違いの無いようにご注意ください。
・参加申込をされた方には、11月24日頃にE-mailにてZoomの接続情報等を送付します。
・パソコン・タブレット等、聴講(受信)に必要な機材や設備は各自でご準備ください。
発表者の許可の無い限り、受信資料の保存(録音・録画)、再配布は固く禁止します。

問合・申込先

  公益社団法人 化学工学会関西支部
  〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4 大阪科学技術センター6階
  TEL: 06-6441-5531  FAX: 06-6443-6685  E-mail: apply(atmark)kansai-scej.org